5S整理


予防整頓

  • 事後整頓から予防整頓へ
  • 乱れない整頓


何故置き場は乱れるのか

  1. 置き場がはっきり決まっていない
  2. どこにでも置ける
  3. その置き場が効率的な置き場ではない
  4. 決められたルールを守らない、守れない
  5. 決めた以上にモノがはいってくる

そこにしかおけない仕組み

  1. 表示の原則
  2. 物理的に置けないようにする

ジグ・工具の予防整頓

ジグ・工具は戻すときに乱れる
戻しやすさを追求する

  • 形で戻せる:形跡整頓
  • 色で戻せる:色別整頓
  • 離れた場所に戻す必要がない:機械別整頓
  • 使った順に戻せる:作業手順別整頓
  • 手の届くところに戻せる:手元化整頓
  • 使い終わっても手を離したら戻せる:吊るして一発整頓

そのものをなくす

  • 何種類も使うのではなくひとつですませないか
  • ひとつですむような改善
  • ねじ類なら一発クランプでできないか

5S整理


予防整理

  • 事後整理から予防整理へ
  • 不用品のでない整理
  • なぜ不用品がでてしまうのか

七つのムダ

整理が進んでモノの流れが見えてくるとムダがわかってくる
代表的なものに七つのムダがある

  1. 不良手直しのムダ
  2. つくりすぎのムダ
  3. 加工のムダ
  4. 運搬のムダ
  5. 在庫のムダ
  6. 動作のムダ
  7. 手待ちのムダ

これ以外にもたくさんある
その中でも改善活動そのもののムダがある
改善とは本質的に「今までこんなバカなことをやってきました。
それをもう少しりこうなやり方に変えました。」
ということだと思う。

要するに昨日までの自分のやり方を否定することである。
もっと言えば昨日までの自分を否定することかもしれない。
だからその改善活動がムダなことである可能性もある。

生産活動は川の流れにたとえられることがある、企画や設計が
上流で下流生産現場もっと下流が販売。
水の流れは川の一番狭いところでその川の流れる水の量が決まる。
それ以外のところをいくら広くしても流れる水の量は増えない。
その改善が一番狭いところを広くすることにあたるのなら、問題
はないが広いところをさらに広げるようなものであればその改善
はムダと言えるかもしれない。

5S整頓


整頓のための原則

1、置き場所を決める

ある法則性をもたせる。法則性がないと人間の頭では記憶しきれない。
法則性をもった体系化をどうしたらよいかが、整理・整頓の方法研究であり技術である。

2、置き方を決める

機能的な保管の方法を考える。検索のしやすさ、取り出しやすさが大切。

3、保管のルールを守る

取り出したら必ず元の場所に戻すことを徹底する。

不要なものを手間ひまかけて整頓することはムダなので徹底的に整理した後で整頓にかかる。

置き場所を決める

  1. 最初に全部の場所に番地をつける
  2. 決めたら大きく見やすく掲示する
  3. 識別しやすいように床に区画線を引く
  4. 置き場所を決める
  5. 置くものがなにかを示す品目表示
  6. その場所に何が置かれるかの棚目表示
  7. 数量がひと目でわかる量表示
  • あらゆるモノ・場所に名前をつける、表示する

置き方を決める

  • 外からひと目でわかるように(わかる・取れる・戻せるの基本)
  • 乱れがわかるように平行・直角の原則
  • 乱れがわかるように番号をつける(当然モノと置き場所両方)
  • グループ別に色別する(置くモノと置き場所の色を合わせる)
  • 乱れがわかるように斜め線をひく(ファイルやバインダーなど)
  • モノのシルエットを場所に描く(形跡整頓)

保管のルールを守る

  • 品質管理は人質管理、ルールを明確に
  • モノの乱れは心の乱れ、乱れた心で良いモノは造れない
  • なぜ乱れるかを考える

5S整頓

整頓の基本

平行と直角

モノの置き方や貼り方などすべて平行・直角にしておけば

  • 物が見やすい、わかり易い
  • 平行・直角でないものは異常とすぐわかる
  • 整理・整頓がしやすい


思いやりの心

  • センスがいい悪いのセンスとは結局思いやりの心
  • 大きく・ハッキリ・見やすく
  • わかりやすく・取りやすく・戻しやすく

整頓のポイント3定

定位置・定品・定数量(どこに・なにが・いくつ)

  • 定位置に(何の場所かわかるようにしておく)
  • 決められたものを(何を入れるかわかるようにしておく)
  • 全部埋める(定数以上は入らないようにしておく)

     (定数未満なら、足らないのがわかるように)

誰にでも・わかる・取れる・戻せるのかがポイント。

  • わかる:どこに・なにが・いくつ
  • 取れる:すぐとれる・すぐ使える・取りやすい
  • 戻せる:戻しやすい・乱れがすぐわかる(戻すときに乱れやすい)
  • モノの究極の置き場は使うところ(もしくはそのモノが本当に必要なのか?)


識別

  • だれが見てもそのモノがどういうモノでどういう状態にあるかがわかるか?
  • 必要なものなのか不必要なものなのか
  • 何のために使うものなのかいつ使うものなのか
  • 良品なのか不良品なのか要手直し品なのか

仕事をうまくやるために

1、 仕事のやり方を継続的に改善する
大部分の人たちは、自分の専門分野に習熟していながら、仕事の整理方法や、
そうした法則を仕事に活かす方法を知らずにいる。
たいていの人は仕事に関する専門知識を修得していながら、
効率よく効果的に仕事をする方法を教わっていない。
継続的に改善するという法則をビジネスの場で活用すれば、めざましい効果が表れる。


2、 整理・整頓・清掃・清潔・躾の5Sを学んで実行する
生まれながらに整理術を身につけている人はいない。
たいていの人は、与えらた範囲内で仕事をしなくてはならない。
それにはもっと頭を使う必要がある。


3、 やるべきことは記憶せずメモしておく
何百項目ものの事項を覚えるために記憶力を強化するのは馬鹿げている書き留めればいい。
いちいち記憶することから開放され目先の仕事に集中できるようになる


4、 作業別に制限時間を設け、時間内に終わらせる。
パーキンソンの法則によれば、「仕事というものは、設定された時間ちょうどに終わる。」
締め切りに間に合わせようと努力すれば、それだけしっかり時間を管理できる。
制限時間がなければ、どうでもいいことで時間をむだにしてしまう。
作業別に制限時間を設定すれば、驚くほど仕事がはかどる。


5、 目標を設定するとやる気に差がつく
どこかへたどり着きたいのなら、まず目的地を決めなければならない。
目標達成に向けて働くことの醍醐味は、達成できるかとはほとんど関係ない。
自分にとって重要な目標に向かって働くからこそ、幸福になれる。


6、まわりの人材に目をむけ、仕事をまかせる。
人に任せる能力は重要な能力である。
部下やスタッフなどにうまく仕事を任せられる人はめったにいない。
就職したときは、みんな自分で仕事をこなす。生産性の高い人は、やがて管理職に出世して、やはり自分で仕事をこなす。


7、 目標達成までに必要なのはやり遂げるねばり強さ
「この世に粘り強さにまさるものはない。才能?才能があっても成功できなかった例は、いくらでもある。天才?報われない天才という言葉はすでに決まり文句になっている。教養?世の中は教養ある浮浪者であふれている。ねばり強さと断固たる信念だけが、無限の力を持つ。」アメリカ第30代大統領、カルビン・クーリッジ
「大多数の人間が失敗するのは、失敗した計画に勝る新しい計画をたてるだけのねばり強さに欠けるからである。」ナポレオン・ヒル
ゴールを設定する、計画をたてる、計画を実行する。実現するまで突き進むか、実現するように新しい計画を練る。


8、 すぐやる習慣を身につける。
能率を向上させる第1のルールは、手をつけた仕事から片づけることである。
先のばしにした取るに足らない仕事のせいでほんとうに重要な仕事に取り組めなくなることを避ける。
人間には程度の差こそあれ、やりたくない仕事を避けようと、物事を後回しにする傾向がある。こうした悪癖に打ち勝つ最も効果的な方法はただひとつ、すぐやる習慣を身につけることである。


1、 まずはやりたくない業務に手をつける。
あとで最悪の業務が控えていることを心配することがなくなる
2、 すぐにやらないものは読まない。
読んだらすぐやること、先延ばししない。
3、 業務を分類してまとめて処理する。
4、 時間を決めて一括処理する。
時間を細切れに使うより効果的な方法である。
5、 業務をこなすための予定を組む。
なにかをやり遂げたいなら計画をたてよ。
もし時間のかかる仕事がはいってきて、すぐ取りかかれないときは、あらためて時間を割り当てそのときがきたらすぐにやる。
6.決断力を持って、仕事に組み込む。
最悪の結果を想像し耐えられるかどうか自問する。
耐えられると思ったら挑戦する。
6、 いらない情報を決める。
些細な情報は入ってきた段階でふるいにかける。
要はすぐに決断することである。


デスク整理のポイント
机上のトレーシステム(日単位)
作業前・作業中・作業完了の書類はトレーシステムで管理する。
1、 未処理トレー
届いたばかりの書類は、すべて未処理トレーにいれる。
2、 保留トレー
すぐ取りかかれないものや、返事待ちのために今は手がつけられないものを入れる。
3、 処理済トレー
処理を終えて、あとは発送するだけの書類を入れる。
ファイルする書類をいれるところではない。
4、 要閲覧トレー
決められた時間内に読み終えたい書類や図書をすべて入れる。


状況別三つのファイル
使用中ファイル、参照ファイル、保管ファイル三つのファイルシステム

1、使用中ファイルケース(週単位)
進行中の仕事に必要なものをいれる
A、 手元資料
電話番号簿、住所録、いろいろな取扱説明書、会社の方針マニュアルなど、ひんぱんに参照するもの。必要なときのために、手元にあるのが望ましいもの。
B、 打ち合わせ用
定例ミーティング用のファイルと、スタッフの各メンバー用のファイルをそれぞれ用意する。
C、 日常業務
このファイルには、日単位、週単位、月単位で行われる日常業務に必要な資料をいれる。
たとえば、出張ファイルの場合、書類、航空券、パスポートなど、次回の出張に必要なものを保管する。ミーティングファイルには、次回以降のミーティング用の書類を保管する。
D、 現行プロジェクト
現在取り組んでいるプロジェクト向けのもの。
プロジェクトごとにハンギングファイルを用意して現在進行中の仕事に必要なものはすべて入れておく。
E、 備忘録ファイル
繰越ファイルともいう。備忘録ファイルは長期間の保留事項とフォローが必要なものに使う。


2、 参照ファイルケース(月単位)
重要でもすぐとりかかる必要のない情報を入れる。


3、 保管ファイルケース(年単位)
履歴として重要なもの、あるいは法律上保管を義務付けられているが、めったに参照しないものをいれる。

P.F.ドラッカ

焦点は仕事に合わせなければならない。仕事が成果をあげられるものでなければならない。
仕事がすべてではないが、仕事がまず第一である。


仕事は人の成長を促すとともに、その方向づけを行うものである。
さもなければ、仕事は人それぞれの特質を発揮させることはできない。


人は精神的、心理的に働くことが必要だから働くだけではない。
人は何かを、しかもかなり多くの何かを成し遂げたがる。
自らの得意なことにおいて、何かを成し遂げたがる。
能力が働く意欲の基礎となる。


人は誇れるものを成し遂げて、誇りをもつことができる。
さもなければ、偽りの誇りであって心を腐らせる。
人は何かを達成したとき、達成感をもつ。仕事が重要なとき、自らを重要と感じる。


紀元440年頃、ギリシャの彫刻家フェイディアスは、アテネのパンチオンの屋根に建つ彫刻群を完成させた。
だがフェイディアスの請求書に対し、アテネの会計官は支払いを拒んだ。
「彫刻の背中は見えない。見えない部分まで彫って請求してくるとは何事か」。
それに対し、フェイディアスは答えた。
「そんなことはない。神々が見ている」。

ゴールトラット博士

多くの人々は決してさぼってきたわけでも、会社に損失を与えようと意図的に行動してきたわけではない。
ただ会社のために、評価されようと一生懸命仕事をしてきただけなのだ。


正しい仕事は何かが正しく定義され、評価されなければ、誰も正しい仕事などするはずがない。
会社に損失を与えてきたのは、人間が正しい仕事を行うことができない仕組みをつくりあげた会社組織そのものだ。


何が正しいかが理解され、その方向に向かうことで評価されるような仕組みを構築すべきである。
そうすれば人間は正しい方向に進むことができる。